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「吾心似秋月」(『寒山詩』)

先日のお稽古の掛け軸は、「吾心似秋月」(吾が心、秋月に似たり)でした。

唐代の『寒山詩』の言葉だそうです。

 

 吾心似秋月 碧潭清皎潔 

 無物堪比倫,教我如何說

 

吾が心秋月に似たり

碧潭(へきたん)清くして皎潔(こうけつ)たり
物の比倫に堪える無し、我をして如何ぞ説かしめん

 

私の心は、秋の明月のように冴え冴えと澄み渡っている…。心を明月に例えて、悟りの境地を表した詩だそうです。

秋の夜空の月。青々とした水面にも、その月の光が清らかに輝いている。それが自らの悟りの境地であり、例えることも言い表すこともできないと言い切る明朗さ。圧倒されます。

 

『寒山詩』作者の寒山・拾得を描かいた『寒山拾得図』は中国・日本で様々に描かれてきた題材なのですが、強烈な絵ばかり。俗世を超越した風狂の詩人として、乞食の姿をして不敵な笑みを浮かべています。

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この若冲の『寒山拾得図』は可愛いです。不気味な『寒山拾得図』もぜひ見てみてください。

 

寒山拾得図を見る前は、秋月の美しい詩だと思っていました。寒山拾得図を見てからは、美しく儚いというよりは揺るぎのない確信を持った詩なのだと印象が変わりました。

 

お稽古の話に戻ります!

  

お菓子はガラスの菓子器に、透明な桔梗の形のお菓子が可愛らしかったです。

 

お道具は、葦に雁の描かれた平棗を使わせていただきました。

 

無言投げ込み花月という、無言で行う花月を初めてしました。その後、薄茶のお稽古をしました。

 

残暑の厳しい日が続いていますが、秋の気配を感じて嬉しくなるお稽古でした(*^^*)